「なぜ、学校では敬語を教えないのか?」の巻

ありがと事件?

「あ・り・が・と。」

ある小学校の入学式で、校長先生が新1年生に新しい教科書を渡す場面で、代表の子が放った言葉です。

事件と言うほどのことではないのですが、その一言に驚いたことはもちろんのこと、同時に学校現場の行く先が明るくないことをあらためて感じたのでした。

校長先生に「ありがとう」とは、どういうことだ。お前は王子様か。
まるで、校長が執事のような風景、あなたは想像できますか。

しかし、今どきの学校は、こんなことが蔓延しています。
質問への受け答えは全て単語。先生にため口、無視も当たり前。
校長が執事なら担任は召使か、と思わせる場面にも遭遇するのです。

不思議なのは、国語を教えている学校で、言葉遣いをきちんと指導しようとしない現状です。

先ほどの「ありがと事件」も、元をたどれば本人に非はなく、それを言わせた1年の担任に責任があるのです。



国語は「日本語」を教える教科

僕がある小学校の生徒指導を担当した時に、校区の中学校との連絡会で中学校の生徒指導の先生に言われたのは、「せめて、敬語が使えるようにして中学校に送り出してほしい」ということでした。

全くもってその通りです。


「敬語」は、生徒指導や道徳でも扱うべき内容ですが、学校の勉強(教科教育)では、国語科の学習です。
国語科とは、本来、会話も含めた日本語の文法を学ぶ教科です。

しかし、なぜか、語学と文学の違いがわかっていない先生が多いのです。
以前の書いたテーマにもつながりますが、国語教育が迷走しているのはそのためです。


僕が担当した子どもたちには、小学校低学年から言葉遣いについてきちんと指導をしますので、みんなきれいな日本語を使えるようにして次の学年へ送り出します。

「かぐら先生が、礼儀や言葉遣いを厳しく教えてくださったので、いろんな場面で僕は得をしています。」
これは、久しぶりに訪ねてきた教え子が言った言葉です。

学校とは、社会で必要になるだろうことを教えるところです。
義務教育を修めた時点で、社会人としてきちんと生きていける能力を身に付けているはずなのですが、どうも目的を間違っているのが今の日本の学校なのです。



「社会人」とは何者か?

では、社会人とは何者を指すのでしょうか。

その言葉の解釈は人により様々でしょうが、教育的には社会での「当たり前」を実行できる人のことを言います。
その社会の「当たり前」の一つが敬語です。


例えば、あなたがお客さんとして入店した一流ブランド店の店員が、ため口で話してきたらどうでしょう?
「何がほしい?」「買い物、手伝うよ。」「これ、いいんじゃない?」

例えば、あなたが一流ホテルにチェックインをする際に、
「予約してるかな?」「朝食、どうする?」「部屋は禁煙だからよろしくね。」
なんて言われたら、どうでしょう?

いい気分はしないと思います。
僕なら二度とそこは利用しません。

ただ、敬語については、店員と客の関係だからではなく、社会に出たら一人ひとりが気にしないといけない礼儀なのです。



 「氏より育ち」 

立ち振る舞いは、その人の育ちがわかるといいますが、その通りだと思います。
誰に対しても同じように敬語が使える人は、社会性も高いと言えます。

SNS時代になり、会話が苦手な子が多いという人もいますが、それは間違いです。

子どもたちの生活の中で一番長くいる場所は学校で、そこは子どもたちが初めて経験するリアル社会です。
生身の人間同士のコミュニケーションの場ですので、そこでしっかり言葉遣いを指導をすれば、会話のスキルも学べるのです。


学校生活できちんと敬語(丁寧語も含む)を教えずに、なにがSNS時代だから会話が苦手な子が多いだ。
学校現場は、問題をすぐに社会のせいにするが、未来の社会をつくる責任があるということを、もっと自覚してほしいものです。



今日のまとめ

余談ですが、一昨日、入籍を発表された南海キャンディーズの山ちゃんは、蒼井優さんに付き合ってからも敬語を使っていてやめるよう勧められたそうですが、そういったところにも誠実さが感じられます。

よく、誰にでも偉そうにため口で話す人がいますが、相手に対し気遣いがない時点で、いい人でないのは確定です。

日本語に敬語があるのは、朝鮮語にも敬語があることから、儒教の考え方から来ているのでしょう。
フランクな関係もいいですが、せめて年上の人には敬語で話してほしいものです。

「令和」は万葉集の中から選ばれた言葉です。
平成は言葉を大事にしない時代でしたが、令和はもっと言葉を大切にする時代になってほしいと願っています。




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